中古マンション購入における固定資産税について分かりやすく解説

不動産を取得したら、翌年から固定資産税など納税の必要がでてきます。この納税額を把握していないと意外な出費になり、思わず生活費を圧迫してしまいかねません。

事前に簡単な税金の計算方法や相場を知っておくだけで、ある程度心とお金の準備ができます。

中古マンションなど、不動産取得時にかかる国に納税する税金について、およその相場もふまえてお伝えします。

固定資産税って、なんだかややこしいイメージがあるんだけど、わたしでもちゃんとわかるものなのかな?
そうじゃな。しっかりとした計算式を頭に入れておく必要はないが、何を元に計算されるのか、またどのくらいの支払いの予定をしていけば良いのか、あたりは把握しておくと良いじゃろう。

固定資産税の基本的な考え方

ここでは、固定資産税の基本的な知識を頭に入れてきましょう。

固定資産税の相場はあるのか?

固定資産税は基本的にはっきりとした相場はありません。建物は別として、土地の評価は地域によって全く違うからです。

厳密に言えば、固定資産税は一般的にマンションの「評価額」を元に計算されるのですが、その評価額は建物が立っている場所によって決まるのです。

東京の都心のタワーマンションと、郊外のファミリーマンションでは固定資産税は全く違ってくるということです。

  • 首都圏の都心部のマンション
  • 駅徒歩1〜2分の駅チカマンション
  • マンションの近辺で大規模な再開発が行われた新興地のプロジェクトマンション

このような地価の高い場所に建っているマンションは、比較的固定資産税が高くなる傾向があります。

逆に、郊外に建っていて駅徒歩15分の築年数が古いマンションの場合は、土地の評価額だけでなく建物の評価額も低くなっているので比較的固定資産税が低くなるというイメージです。

ごく一般的には「毎月1万円くらいの固定資産税がかかると考えておいた方が良い」という説もあるようじゃが鵜呑みにはできんのう。

固定資産税評価額の計算方法

固定資産税評価額の計算方法は以下のようになっています。

固定資産税 = 固定資産税評価額(課税標準額) × 1.4%(標準税率)

固定資産税評価額

固定資産税評価額は、国土交通省が年に1回更新する「地価公示価格」を元に、その約70%を目安に計算されます。

標準税率

標準税率の1.4%とありますが、こちらはあくまで「標準」とされている税率です。

基本的には標準税率で計算されていて、ほとんど全国共通なのですが、まれに税率が異なる市町村可能性もあるということです。

この税率の上限は過去に撤廃されているので、実質は税率に制限はないというのが現状です。今後はどんどん税率を引き上げていく市町村も増加するとも考えられています。

中古マンションを購入した場合の固定資産税の考え方

中古マンションを購入した場合、中古マンションの売り主と買い主が固定資産税額を365日の日割り計算にして支払います。これは、契約時ではなく決済時を起点に計算されます

 

日割り計算の考え方

  • 決済時に既に売り主が納税を終えている場合→その年の納税額を元に日割り計算
  • 決済時にまだ売り主が納税を終えていない(納税通知書が届いていない)場合→前年度の納税額を元に日割り計算

 

 

そして翌年1月1日時点では不動産の移転登記が終了してあなたの持ち分に変更されている状態ですので、中古マンションを購入した翌年の固定資産税はあなたが支払うことになります。

うーん。本年度の納税額が未確定の場合は前年度の額を元に計算されるってことだけど、確定後の実際の通知書を見たら納税額が前年と違っていた、という場合はどうなるのかな?
「そんな可能性はあるが、前年度の額を元に計算することで同意する」という内容が契約書に書いてあるものなので、契約書通りじゃ。契約時にしっかり確認しておくことじゃな。

土地と建物の両方に課税される

そして、マンションを購入した場合も一戸建て同様に土地と建物の両方に固定資産税がかかります。

マンションなのに土地?と思われるかもしれませんが、マンションを購入する際には、戸数分で割った土地の持ち分も同時に購入しており、「土地の区分所有者」になっているのです。

マンション全体の面積と評価額から自分の持分が計算され、課税されるという仕組みになっています。

契約書には「あなたの持ち分はこれだけですよ」といった詳しい持ち分が明示されているのでそこで自分の持分を確認できるわい。

固定資産税の軽減措置

マンションにも土地と建物の両方に固定資産税が課税されるとお伝えしましたが、マンションの場合、これらには「軽減措置」の制度も適用されています。要するに「割引制度」があるのです。

【土地】土地の持ち分が200㎡以下の部分
=評価額×6分の1×税率

【建物】建物が3階建て以上で120㎡以内、耐火構造(もしくは準耐火構造)という条件にあてはまる場合
評価額×2分の1×税率(新築時から5年間※)
※条件にあてはまらない場合は3年間

※マンションの場合は建物にかかる軽減措置には築年数の制限があります。

中古マンションの固定資産税を確認する方法

中古マンションの購入を検討するときには、あらかじめ固定資産税などの予算も組んでおくと安心です。自分でざっくり把握しておくだけでも精神的に安心できますので、簡単に把握できる方法をご紹介します。

売り主に直接確認する

何より簡単なのは、そのマンションに住んでいて毎年固定資産税を払い続けていた元住人である売り主に直接聞いてみることです。

固定資産公課証明書という、納税後の証明書を保管している家庭も多いでしょう。「固定資産税の参考にしたい」と申し出ることで意外と簡単に教えてくれるケースが多いです。

売り主から直接聞けない場合は、不動産会社からおよその概算を計算してもらえたり、近隣の不動産屋でその場で聞けるともあるのでご参考までに。

市役所で確認する

そして、市役所で確認するという方法もあります。市役所の資産税課に行って「固定資産税課税台帳を閲覧させてください」と申請すれば良いです。その際には申請書を記入することになるので印鑑本人確認書類を持参しておきましょう。 

ただし、固定資産税課税台帳を閲覧できる期間が決まっている役所もあるので、事前に役所に電話して聞いておくと良いです。

WEBサイトを利用して計算する

WEBサイトを利用して全国地価マップで自分の路線価を調べて、およその概算を把握することができます。

 

専有面積70㎡

 

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なるほど、ちょっとややこしそうだけど、順番を追って計算してみたら、簡単な概算が出てくるんだね。
そうじゃな。しかしまあ、一番簡単なのは売り主に直接聞いてみることじゃ。

納税通知書の固定資産税額が合っているか確認する方法

実は、固定資産税の計算が国側で間違っている可能性もゼロではありません。

固定資産税を計算する際には「軽減措置」などの計算が抜けていたりすればば過剰請求が来る可能性があります。一応、「課税明細書」が届いたら中身をしっかり確認しましょう。

  • 土地と建物の「軽減措置」が適用されていなさそう
  • 心当たりのない建物や事項が載っている
  • 固定資産税評価額が明らかに相場より高そう

と思える箇所があれば、計算ミスがないかどうかを役所に確認をとりましょう。

【参考:固定資産税見直し相談所

中古マンション購入における固定資産税まとめ

固定資産税にはっきりとした相場は存在しません。その中古マンションの建っている立地によって納税額が全く変わってくるので、「大体このくらい用意しておきましょう」といった予算も人によってさまざまです。

中古マンションの場合、元の持ち主に直接聞くのが一番早くて確実であるといえます。

他に入れておくべき知識としては、

  • 国土交通省のWEBや市役所でおよその税額を把握できる
  • 固定資産税は、中古マンションを購入した年の翌年に納税通知書が届く
  • 築年数が5年以内(条件により3年以内)の築浅マンションの場合、税率の軽減がされる
  • 納税通知書が届いたら、「軽減措置」が適用されているか確認する

といった内容を頭の中に入れておくと良いでしょう。

結局、同じ東京都内のマンションであったとしても、固定資産税の相場という概念がないってことだね。
基準はあくまでもそのマンションの立地(地価)なのじゃ。近隣で数件の中古マンションを検討している場合は、それぞれの売り主に固定資産税額を聞いて比較してみると良いじゃろう。

中古マンション購入時の諸費用を考慮して予算を組もう

2017.04.17