家を売る?それとも贈与する?納税額で比較してお得に処分

いま家を持っているけれど、ゆくゆくはこの家を売却するべきかそれとも家族に贈与して継がせるべか。

もし家族に贈与して継がせるのであれば生前に贈与してしまった方がよいのか、それとも相続させた方がいいのか。

そんなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで家の売却、贈与、相続でどれが最も節税できるのかについて考えてみましょう。

贈与では納税額はいくらになるか

2013年の旭化成ホームズの調査によると、親世代が所有する家の平均想定評価額は約3000万円で、持ち家や預金、株式、生命保険までを含めた財産総額は約4700万円でした。

そのため、ここでは3000万の家を所有し、合計で4700万の資産を持っている人を想定して、具体的な納税額を検討してみましょう。 さて、まず検討するのは3000万円の家を贈与する場合です。

この場合、控除されるのは360万で税率は50%となります。

そのため支払わなければならない贈与税は以下のようになります。

贈与税=(3000-360)×50%=1320(万円)

贈与なのにそんなに税金がかかるのかと驚かれた方も多いのではないでしょうか。

では次に相続の場合にはどうなるのかを検討してみましょう。

相続税はいくらになるか

相続税を計算する際に注意しなければならないのは、相続税の計算は不動産単体ではなく、遺産総額によって決まるということです。

そのため、先ほどの数値を使って合計4700万の遺産がある家を想定して計算をします。

相続の場合、税金の基礎控除額は3000万+600万×法定相続人の数で決まります。

また配偶者については、なんと遺産が1億6000万円までは控除されます。

つまり、

配偶者や子どもの数に応じた相続税は次のようになります。

配偶者1人の場合:0円
配偶者+子ども1人:25万円(基礎控除額4200万、子どものみ10%課税)
配偶者+子ども2人:0円(基礎控除額4800万)

ちなみに国税庁のHPによれば、配偶者と子ども2人が相続をする場合、2億円の遺産があってやっと贈与税とほぼ同じ1350万の相続税がかかります。

このように、よほどの資産家でない限りは相続税の心配はあまりする必要がありません。

売却を行う場合の納税額はいくらか?

売却を行う場合、納税の必要がないケースは2種類あります。

納税の必要がないケース①

1つ目のケースは売却価格が購入価格を下回っている場合です。

この場合所得税が発生しないので、納税はゼロです。

納税の必要がないケース②

2つ目のケースはを売り、かつ売却益が3000万円以下の場合です。

自分が住んでいる家を売った場合、譲渡所得から最高で3000万の控除を受けることができます。

そのため、もし家を売り賃貸に移るということを考えているのであれば、仮に売却価格が購入価格を上回っていたとしても納税の義務は発生しません。

売却益が出たら、税金はどうなる?

では家以外の不動産を売却し、かつ売却益が出た場合の納税はどうなるのでしょうか。

売却益が出た場合、不動産の土地の所有期間によって税率が異なります。

購入して5年以内であれば売却益の41.2%を、5年以上であれば22.1%を、納める必要があります。

そのため、売却益に応じた所得税の額の目安は以下のようになります。

  • 100万の売却益が出たとき:41.2万(5年以下)、22.1万(5年以上)
  • 3000万の売却益が出たとき:1236万(5年以下)、663万(5年以上)

この数値例からもわかるように、やはり贈与は納税額という面では不利となります。

また、100万程度の売却益でも5000万の相続税と比べると納税の金額が多くなってしまうケースがあります。

結局どれがお得なのか?

ここまで検討してきたケースを考えると、まずは贈与より相続を考えるのが最も納税額を抑えられるでしょう。

一般的な家庭であれば、相続税はほとんど考える必要はありません。

売却は所得税がかからないケースもありますが、すぐに現金が欲しいという場合を除いて急いで処分する必要はないでしょう。

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